冷凍・冷蔵食品の海外発送 対応国と配送条件の確認ガイド
冷凍・冷蔵食品を海外へ送れる国・地域と、クールEMSの配送条件を整理。引受停止、発送元の制約、食品の規制、料金の確認先を紹介します。
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冷凍・冷蔵食品を海外へ送る方法はありますが、使える配送サービスは国や地域によって限られます。配送会社の対応国に載っていても、送りたい食品・住所・発送元の条件によっては利用できません。
まず「現在受け付けている便」「配達先の住所」「食品の条件」を順に確認しましょう。この記事では、日本から発送する場合の確認先をまとめます。
情報確認日:2026年10月8日。 以下は配送会社が公開している一般のサービス条件です。ECport経由の取扱可能国・商品を示すものではありません。発送前には各社の最新案内を確認してください。
冷凍冷蔵食品を送れる国と地域
日本郵便のクールEMSは、冷蔵0〜10℃、冷凍−15℃以下の配送サービスです。確認時点で、取扱先に掲載されている6つの国・地域のうち、香港とタイは引受停止中です。日本郵便のサービス案内
| 国・地域 | クールEMSの受付状況 | 配達先の主な条件 |
|---|---|---|
| 台湾 | 条件付きで取扱あり | 配達地域が指定されているため、住所・郵便番号を確認。台湾の条件 |
| シンガポール | 条件付きで取扱あり | 配達地域は全地域。食品・内容品の条件は別途確認。シンガポールの条件 |
| ベトナム | 条件付きで取扱あり | ハノイ市・ホーチミン市の指定地域。国全域ではない。ベトナムの条件 |
| マレーシア | 条件付きで取扱あり | クアラルンプール市・ペタリングジャヤ市。九州の郵便局からは発送不可。マレーシアの条件 |
| 香港 | 引受停止中 | 利用を予定する前に再開状況を確認。日本郵便の最新案内 |
| タイ | 引受停止中 | 利用を予定する前に再開状況を確認。日本郵便の最新案内 |
通常のEMSで送れる国が、そのままクールEMSの対象になるわけではありません。米国や韓国など、このサービスの取扱先に掲載されていない国は、別の低温輸送サービスを確認する必要があります。「クールEMSの対象外」と「どの会社でも送れない」は別の話です。
国際クール宅急便は休止状況を確認する
ヤマト運輸の法人向けFAQでは、国際クール宅急便の荷受け休止が案内されています。以前の対応地域が掲載されたページだけを見て、現在も発送できると判断しないようにしましょう。ヤマト運輸の休止案内
利用したい便が休止中の場合は、別の物流会社へ、品目・原材料・必要温度・配送先・数量をまとめて相談します。温度管理便があることと、その食品を引き受けてもらえることは分けて確認します。
発送元と予約の条件も確認する
クールEMSは、利用できる郵便局と引受曜日が限られます。日本郵便は西日本地域のうち九州を除く地域での取扱停止、小ボックスの一時停止を案内しています。2026年5月から予約締切も変更され、原則として差出予定日の前週水曜日の正午までの申込みが必要です。発送前の確認と予約手順
配送先が対象でも、発送元の近くで利用できるとは限りません。販売を始める前に、発送できる曜日と注文の締切日を合わせておくと、受注後の手配を進めやすくなります。
また、商品が必要とする保存温度とサービスの温度帯を照合してください。「冷凍」という名称だけで、商品の品質を維持できるとは判断できません。予冷・梱包・保冷時間についても確認します。
海外発送の料金は温度帯と箱ごとに確認する
料金は、配送先、冷蔵・冷凍、箱の大きさ、重量によって変わります。クールEMSの公式料金表には停止中の小ボックスの欄も残っているため、表の最小金額だけで費用を見積もらないことが大切です。日本郵便のクールEMS料金表
事業として販売する場合は、国際送料に加え、国内の持込み・輸送、梱包、必要書類、輸入時の費用、配達できなかった場合の負担も整理しましょう。各費用を誰が支払うか、見積もりに含まれているかを書き出すと比較しやすくなります。
配送対応国でも食品ごとの確認が必要
食品は原材料や加工方法、送り先によって確認する規制が異なります。配送先の国名だけでなく、肉・乳・卵・魚介類などを含むか、必要な証明書はあるか、販売用の表示条件を満たすかまで確認してください。国・地域と品目から調べる入口として、JETROの食品輸出制度案内や農林水産省の各国の食品関連規制を利用できます。
個人が自分で食べるための発送と、現地で販売するための輸入では条件が異なります。例えばシンガポールの食品当局SFAは、個人消費用の郵便物と商用食品輸入を区別して案内しています。個人用に認められる条件を、そのまま現地での販売に使えるとは考えないようにしましょう。SFAの個人消費用郵便物の案内、商用食品輸入の許可・登録
EC販売の場合も、誰が輸入者になるか、購入者が自己消費するか、現地で再販売するかを具体化して、該当する条件を確認します。
小口宅配と法人向けの冷凍冷蔵輸送を使い分ける
購入者へ1箱ずつ届ける配送と、現地の店舗・倉庫へまとめて送る輸送では、適した手配が異なります。法人向けには航空輸送や冷凍冷蔵の海上混載などもあります。例えばセイノーロジックスは、1パレットからの海上混載を含む小口食品輸出を案内しています。小口冷蔵冷凍輸出のガイド
物流会社を比較するときは「小口対応」という言葉だけでなく、最低出荷量、配達先が個人宅か倉庫か、現地の保管と最終配送を含むかまで確認しましょう。
問い合わせ前にそろえる情報
次の項目を1枚にまとめておくと、配送会社や輸出入の相談先に条件を伝えやすくなります。
| 確認項目 | 用意する情報 |
|---|---|
| 商品 | 商品名、原材料一覧、産地、加工方法、表示ラベルの写真 |
| 温度と期限 | 必要な保存温度、賞味・消費期限、製造から発送までの日数 |
| 荷物 | 梱包後の外寸、総重量、1回の箱数、月間の出荷見込み |
| 発送元と配送先 | 日本の発送元住所、国・地域、配達先住所と郵便番号 |
| 利用目的 | 個人消費、サンプル、現地再販売など。輸入者と受取人 |
| 費用と対応 | 送料・税金・必要書類の担当、遅延・受取不可時の連絡と費用負担 |
商品、住所、必要温度のいずれかが変わった場合は、過去に送れた条件をそのまま使わず再確認します。
ECportで食品の販売を検討する方へ
ECportでは、自社ECや他の売り場との連携を通じて、商品の販路づくりを進められます。冷凍冷蔵商品の海外販売を検討する際は、まず商品と配送先の条件を整理したうえで、利用できるプランや運用方法を確認してください。
この記事で紹介した外部配送サービスを、すべてECportから手配できるという意味ではありません。販売の進め方は商品を持つ事業者向けの案内をご覧ください。